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小説の書き方(素人)

実践編

小説は台詞とト書きでできている

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 小説は「」で表される台詞とそれ以外の部分で構成されています。
 これは一人称の小説であろうと、三人称の小説であろうと共通です。
 「」は会話なので聴覚での情報になります。()も心の声なのでこちらに入ります。
 それ以外の部分は、主に視覚・触覚・味覚・嗅覚の情報 =描写。および考察(思考)になります。
 一般的に台詞よりも描写の部分のほうが書くのに技術と経験が必要になります。
 逆に台詞は書き手のセンスが問われます。
 個人的には読んでいて楽しい小説は、台詞が独自の言い回しの作品が多いです。
 とりあえずプロットに沿った流れになるように台詞だけを書き出して、横に登場人物の動作などをト書きとして書いておくとそれらしい形になると思います。

「キツネの穴かな」
 そんなことを言った者もあった。
「おーい、でてこーい」
 若者は穴にむかって叫んでみたが、底からは何の反響もなかった。彼はつぎに、そばの石ころを拾って投げこもうとした。
「ばちが当たるかもしれないから、やめとけよ」
 と老人がとがめたが、彼は勢いよく石を投げこんだ。だが、底からはやはり反響がなかった。
『おーい、でてこーい 作:星新一より』

「そんなの平気。ヒツジの絵を描いて」
 ヒツジの絵など描いたことがなかったので、僕は自分に描けるたったふたつの絵のうちの、ひとつをその子に描いてみせた。例の、なかが見えない大蛇ボアだ。すると男の子はこう言って、僕をひどくびっくりさせた。
「ちがうちがう! ボアに飲まれたゾウなんていらないよ。ボアはすごく危険だし、ゾウはちょっと大きすぎる。ぼくのところは、とっても小さいんだ。ほしいのはヒツジなの。ヒツジの絵を描いて」
 そこで僕は、描いた。
 男の子は注意深くながめて、言った。
「ううん! このヒツジ、もう病気で弱ってる。ちがうのを描いて」
 僕は描く。
 男の子は、こちらを気づかうように、にっこりすると、やさしく言った。
「ねえ……これはふつうのヒツジじゃなくて、牡ヒツジだよ。角があるでしょ……」
 僕はまた描きなおした。
『星の王子さま 作:サン=テグジュペリより』

 どちらも台詞の間に描写部分があるのがわかると思います。

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